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子犬の散歩デビューはいつから?注意点を詳しく解説

執筆者:原 京子
動物看護士、ペットショップでの生態管理、動物園飼育スタッフなどを経験 ...プロフィールをもっと見る

「散歩」は、犬と生活するうえで欠かせない日課の一つです。
子犬のお散歩デビューは、ワクチン接種をしてからになります。
犬の散歩時はトラブルも多いため、飼い主さんはマナーやルールをきちんと守らなければなりません。
この記事では、子犬を散歩に連れていくタイミングや、注意点を詳しくまとめました。

犬に「散歩」が必要な理由

小型犬の場合はとくに、「室内だけで運動は十分足りる」と思っている方もいるのではないでしょうか。
しかし、どのような小型犬であっても、毎日の散歩は欠かせません。
犬に散歩が必要な理由は、以下の通りです。

  • 運動により体力や筋力を維持する
  • においを嗅ぐことでコミュニケーションをとる
  • 気分をリフレッシュさせてストレスを解消する
  • 飼い主さんとのスキンシップ向上
  • 寒暖差に負けない強い身体づくり
  • 日光浴による栄養補給や体内リズムの正常化

散歩は適度な運動になり、体力や筋肉の維持・肥満防止に効果があります。
また、犬はにおいを嗅ぐことで、コミュニケーションをとっているとされています。
散歩中に他の犬のにおいを嗅げば、犬同士の社会性を身につけることが可能です。

さらに、散歩ではただ歩くだけでなく、公園で走り回ったり、飼い主さんと遊んだりすることもあるでしょう。
外で新鮮な空気を吸い、思い切り遊ぶことで、気分のリフレッシュやストレス解消・飼い主さんとのスキンシップ向上などの効果も期待できます。

年中空調が整っている室内で過ごしていると、少しの寒暖で風邪を引きやすい弱い体になってしまいます。
散歩に出かけ、ある程度の寒暖差に体を慣れさせることは、丈夫な体作りに欠かせません

また、太陽光を浴びると、ビタミンDが生成され、セロトニンなどのホルモンの分泌も活性化されます。
ビタミンDは、エネルギーや脂質の代謝を促したり、骨格を形成したりする働きがあります。
セロトニンは、自然の精神安定剤ともいわれ、精神の安定や体内時計をリセットし、正常にする効果が期待できます。

注意点としては、窓ガラス越しだと紫外線は大幅にカットされ日光浴には不十分なことです。
曇りの日でも紫外線は十分出ているため、積極的に散歩へ連れていきましょう。

散歩デビューはワクチン接種後

子犬の散歩デビューは、ワクチン接種をした後です。
子犬のワクチンは種類によって回数が異なりますが、いずれも最後のワクチンを打った2週間目以降が良いとされています。
詳細は、ワクチンを打った動物病院に相談すると安心です。

散歩に出るということは、さまざまな感染症のリスクが伴います。
愛犬が病気にならないよう、狂犬病予防注射、フィラリア予防、ノミ・ダニ予防もしっかりと行いましょう。

散歩デビュー前にやっておきたいこと

犬の散歩は、順応性の高い社会化期(生後約4カ月まで)に始めることが理想です。
外に連れ出す前に、練習しておきたいことは以下の通りです。

  • 首輪、リード、ハーネスに慣れさせる
  • 「まて」「おすわり」「つけ」を教える

子犬にとってはじめての首輪やリード、ハーネスは、着用を嫌がったり、リードをおもちゃだと勘違いしたりすることは少なくありません。
事前に飼い主さんが、体の嫌がる場所でも触れさせるようにしつけを行いましょう。

首輪やハーネスは、短時間から着用し、褒めながら着用時間を伸ばしていきます。
リードにじゃれたら「ダメ」のコマンドを使い、学習させながら家の中で散歩のように歩いてみましょう。
この時、飼い主の横を歩く「つけ」や、信号の際などに停止する「おすわり」「まて」のトレーニングも併用して行うと効率的です。

初めての散歩で気をつけたいこと

家の周りから徐々に慣らす

散歩をはじめる場合、はじめから散歩コースを歩かせるのではなく、家の玄関付近から行います。
地面の感触や外の感覚に慣れ、外を歩くという行為から学習させることが大切だからです。
はじめは、怖がって歩くのを嫌がる場合もありますが、ここで「この子は散歩が嫌いなんだ」と決めつけてはいけません。
怖がる場合でも、少しずつ慣らしていくことで、恐怖心が好奇心へと変わり、犬本来の本能で外に行くことを楽しめるようになるはずです。

散歩コースは下見をしておく

散歩コースは、事前に下見をしておくことが大切です。
「愛犬にとって安全か」「近隣トラブルにならないか」などを確認しながら、コースを決めていきましょう。
車の多い場所や、通学路など小さなお子様が多い場所は避けたほうが無難です。
また、途中でリードを長くして遊べる場所があると最適です。
1回の散歩時間は、愛犬の種類や年齢によって異なります。
おおよその時間も、コース選びの基準の一つにすると良いでしょう。

はじめての散歩は抱っこからはじめる

子犬にとって、外は未知の世界です。
そのため、最初から歩かせるのは、ハードルが高く危険です。
はじめて外に出す際は、抱っこやクレートに入れて外の世界を知ることからはじめます。
抱っこの場合は、パニックになって逃げ出さないよう、しっかりリードをつけて行ってください。

また、狂犬病予防注射やワクチン接種が終わっていないうちは、地面に下ろさないことや、ほかの犬と触れさせないことが大切です。

散歩時のマナーと注意点

犬を散歩させる際には、守らなければならないルールやマナーがあります。
飼い主さん自身や愛犬・第三者の安全を守るためにも、以下の項目を守りましょう。

散歩に必要な持ち物

犬の散歩には、必ず持ち歩くべきグッズがあります。

  • ウンチ袋
  • おやつ
  • おもちゃ

犬は散歩中に排泄をすることが多いため、必ずビニール袋などに入れて持ち帰るようにしてください。
愛犬のウンチをそのまま放置すると、虫の発生やにおいの原因になってしまいます。
おしっこをした際には、ペットボトルなどに入れた水で十分に流し、きれいにします。

子犬の場合は、まだしつけが十分でないことも多いため、万が一の際におやつで気を引けるように用意をしておくと安心です。
また、途中でおもちゃを使って遊ぶことも、ストレス解消や飼い主さんとのスキンシップ向上に役立ちます。

これらのグッズは、お散歩バッグに入れて常に持ち歩くようにしましょう。

拾い食いをさせない

外には、多くのゴミが落ちています。
ゴミの中には、愛犬が口にすると危険なものも多く存在します。
そのため、拾い食いをしないようしつけをすることが大切です。

愛犬が何か地面に落ちているものに気を取られたら、「ダメ」のコマンドとともにリードを引っ張り近づかせないようにします。
ただし、においを嗅ぐことに関しては、犬同士のコミュニケーション手段の一つでもあるため、拾い食いと混同しないよう、愛犬の行動を良く観察することが大切です。

電柱や家の塀におしっこをさせない

電柱や家の塀は、犬がおしっこをしたがる場所です。
しかし、公共の場や私有地を不衛生にしてしまうほか、アンモニアは金属を腐敗させるためよくありません。

電柱や塀などには、野良犬がマーキング(おしっこ)をしていることがあり、においを嗅ぐことで愛犬も同じようにマーキングをしたがります。
においを嗅ぐこと自体に問題はありませんが、おしっこをしそうになったら、リードを引いて阻止しましょう。
万が一おしっこをしてしまった際には、放置せずに水でしっかり洗い流すことが大切です。

また、電柱や塀などが多い場所は、散歩コースから外したり、あらかじめリードを短く持ったりするといった工夫も大切です。

夏場や冬場は気温に注意する

夏場は、散歩をする時間帯に注意が必要です。
犬の顔は、人間よりも地面に近い位置にあるため、照り返しをダイレクトに浴びてしまいます。
日中のアスファルトは60度以上になることもあり、その上を歩くと、肉球を火傷してしまうほか、熱中症のリスクが高まります。
暑さに慣れていない子犬は、とくに注意が必要です。
夏場の散歩は、日が照っていない早朝や夜がおすすめです。

また、寒さに強い犬種であればあまり問題ありませんが、寒さに弱い犬種(シングルコートなど)の場合は、冬場の散歩も注意しなければなりません。
霜で肉球を傷つけてしまうおそれがあるほか、風邪の原因にも繋がります。
冬場の散歩は、日差しのある暖かい日中がおすすめです。

飼い主のマナーも大切

犬の散歩を安全に行うためには、飼い主さんもマナーをしっかりと守らなければなりません。

  • 第三者とすれ違う際にはリードを短く持ち、「すわれ」をして場所をあける
  • 子供などがいる場合は、道を避けるなどして事故のないようにする
  • 公園など公共の場に人がいるときは、場所をゆずる
  • ウンチは持ち帰り、おしっこをした場所は水で十分に洗い流す

私有地以外の場所は、人間が通るための道であり、犬優先ではありません。
犬を連れている場合、第三者を常に優先させる必要があります。
飼い主さんにとっては可愛い愛犬でも、他者にとっては怖いと感じる可能性があることを忘れてはいけません。
そのような方でも安心して通れるよう、すれ違う際には距離をあけたり、広い場所で止まって待ったりするなどの配慮が必要です。 どのような場合でも、愛犬家はトラブルにならないよう、事前に対応をすることが求められます。

飛びついたり、吠えたりしないようしつける

吠えたり飛びついたりする行為は、犬を飼っている人には可愛く見えても、飼っていない人には恐怖や不快感を与えかねません。
たとえ子犬や小型犬であっても、同様です。

他人に吠えない、飛びつかせないしつけは、必ず行いましょう。
万が一相手に怪我をさせてしった場合、損害賠償を請求されるケースもあります。

しつけをしやすい社会化期をうまく活用し、お家の中でも吠え癖や飛びつき癖がつかないよう、トレーニングをしておくと良いでしょう。

まとめ

  • 散歩には、健康維持だけではなく、社会性を身につけたり、ストレスを解消したりする効果がある
  • 散歩はワクチン接種が終わった後から開始する
  • 外に出す前に必要なトレーニングの実施や、首輪やリードに慣れさせておく
  • はじめは抱っこやクレートに入れて外の世界に慣れさせる
  • 排泄物は適切に処理し、他者に危険が及ばないよう注意する

犬の散歩は、ただ外を歩かせれば良いわけではありません。
散歩では、人間社会で生きるうえで必要な、多くのことを学べる良い機会です。
しかし、散歩における飼い主さんのマナーの悪さが問題視されているのも事実です。
排泄物を放置したり、他者に危険が及んだりしないよう十分に配慮しながら、愛犬との散歩を楽しみましょう。

参考:
西川総合法律事務所│ペットが他人に怪我を負わせた場合の飼い主の責任

ABOUT ME
原 京子
動物看護士、ペットショップでの生態管理、動物園飼育スタッフなどを経験。ペットと飼い主さんが正しい知識で生活できるよう情報を発信している。
保有資格:愛玩動物介護士、愛玩動物救命士、愛玩動物搬送士、ドッグライフカウンセラー
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