【獣医師執筆】カンガルー肉のドッグフードは高タンパク・低カロリー！メリットとデメリットを解説

執筆者：岡田京子
北里大学獣医畜産学部獣医学科2008年卒業。金沢医科大学大学院 ...プロフィールをもっと見る

ドッグフードに使用されるタンパク質というと、牛肉や鶏肉をイメージする方が多いかもしれません。

実は、最近では「カンガルー肉」を使用したドッグフードも多く販売されているのをご存じでしょうか。カンガルー肉には、犬にとって嬉しいメリットが豊富にあります。

この記事では、カンガルーが原材料のドッグフードのメリットとデメリットを詳しく解説します。

愛犬の健康な身体づくりのためには、食事の管理が欠かせません。この記事を参考に、カンガルー肉が愛犬の身体に合っているかどうかを見極めましょう。

カンガルーを原材料に使用しているドッグフードのメリット
カンガルーを原材料に使用しているドッグフードのデメリット
- 食べすぎや長期摂取によりアレルギー反応がでることもある
- 含まれているタンパク質はカンガルーだけ？添加物にも注意
カンガルー肉を使用したおすすめドッグフード
【まとめ】カンガルー肉が愛犬に合っているかを見極めよう

カンガルーを原材料に使用しているドッグフードのメリット

日本ではあまり馴染みのないカンガルー肉ですが、豊富な栄養素が含まれており、犬にとってさまざまな効果が期待できます。

カンガルーを使用したドッグフードを与えるメリットを紹介します。

高タンパク・低カロリー

カンガルー肉は、ほかの肉と比較するとタンパク質が豊富で脂肪分が非常に少ない点が特徴です。

タンパク質には、骨や筋肉、臓器、被毛、皮膚などを作る役割があります。犬の健康を維持するために欠かせない栄養素です。

カンガルー肉はカロリーを抑えながらしっかりとタンパク質を摂取できるため、肥満傾向の犬や、減量中の犬にも適しています。

多価不飽和脂肪酸が豊富

カンガルー肉には、多価不飽和脂肪酸（タカフホウワシボウサン）が多く含まれています。

多価不飽和脂肪酸は「n-3系」と「n-6系」に分かれ、n-3系脂肪酸は別名「オメガ3」と呼ばれています。

オメガ3は、DHA（ドコサヘキサエン酸）とEPA（エイコサペンタエン酸）が代表的です。まぐろ・いわし・さばなどの青魚や、エゴマ油・アマニ油に多く含まれています。

多価不飽和脂肪酸には心機能の維持や高脂血症、脳梗塞などを予防する効果があるといわれており、愛犬の健康維持に役立つでしょう。

アレルギー対策

カンガルー肉は栄養価が高いだけではなく、一般的なフードに使用されているタンパク質ではないため、アレルギーが起こりにくい点もメリットです。

カンガルーを原材料に使用しているドッグフードのデメリット

一方で、カンガルー肉で構成された高タンパクが不向きである場合もあります。

腎臓や肝臓、泌尿器に疾患を持つ子にはおすすめできない
食物繊維やミネラルなどとのバランスが取れていないと、消化器やその他の内臓に負担がかかるおそれがある

タンパク質は、消化分解されてアミノ酸になります。過剰なアミノ酸はアンモニアや尿素となり排泄されますが、これらが過剰になると、アミノ酸を分解する肝臓や、排泄する腎臓に負担がかかります。

代謝産物であるリンによって尿路結石ができてしまうと、腎臓や蓄積する膀胱と通り道である尿道にも負担がかかるでしょう。

アンモニアは、きちんと解毒と排泄ができなければ非常に危険です。とくに、門脈シャントという疾患を抱えている犬は、タンパク質の制限が治療の一環であるため注意しなければなりません。

健康的な身体づくりには、タンパク質を分解するために必要な栄養素や、排泄するために必要な繊維質がバランス良く含まれていることも重要です。お肉だけをたくさん与えれば体に良いわけではないことを頭にいれておきましょう。

食べすぎや長期摂取によりアレルギー反応がでることもある

今まで食べたことのあるタンパク質に反応することが多く、一般的に使用されている牛肉、豚肉、鶏肉に対してアレルギー反応がでる傾向があります。

そのため、カンガルー肉に対しての反応は少ないといわれていますが、ずっと反応が出ないとは限りません。過剰摂取や体質の変化などにより反応が出る可能性があるため、与えすぎと体調の変化には十分注意してあげましょう。

含まれているタンパク質はカンガルーだけ？添加物にも注意

カンガルーを原材料としているドッグフードのなかには、さまざまなタンパク質がブレンドされていることがあります。

ブレンドされているタンパク質になかにアレルゲンが含まれていると、アレルギー反応がでるおそれがあるため注意が必要です。

また、着色料、香料、過剰な保存料などの合成添加物が多く使用されていると、体調不良の原因となるばあいがあります。ます。おそれがあります。大切な家族のためにも、成分表示の確認はしっかりと行いましょう。

アレルゲンとなりアレルギー反応が出てしまう原因はタンパク質だけではなく、穀物、果物、植物など多岐にわたります。

どのようなときに、どんな症状が出るのか「うちの子日記」をつけておくと、いろいろな症状への早期発見・早期対処ができ、重症化を防ぐことができます。

カンガルー肉を使用したおすすめドッグフード

アーテミスフレッシュミックスウェイトマネージメント＆スモールシニアドッグ＜小粒タイプ＞

詳細を見る

Amazonで購入する(6kg)

ポイント：

成犬、シニア

「アーテミスフレッシュミックスウェイトマネージメント＆スモールシニアドッグ＜小粒タイプ＞」は、成犬期の小型犬や、シニア期の小型犬の基礎代謝に配慮したドッグフードです。消化能力や、シニア期に多く見られる骨や関節のリスク予防を考慮して、消化酵素、グルコサミン、コンドロイチンなどを配合。摂取カロリーの調整や栄養素の補助にも役立ちます。

愛犬の健康にとって有害な物質は完全に除去し、合成保存料や着色料、人工添加物などは一切使用されていません。食べやすい小粒タイプで、一粒あたり直径約8mmのサイズです。最高基準の素材を厳選し、先進の栄養学と独自の製法で愛犬の自然治癒力の向上をサポートします。