ドッグフード

獣医師目線で見る!ワイルドレシピの特徴と良い点・注意すべき点

執筆者:大熊 真穂
獣医師。現在複数の動物病院で臨床獣医師として勤務しながら専門知識や経 ...プロフィールをもっと見る

現在では数多くのドッグフードが販売されており、何を基準に選ぶべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

ニュートロの「ワイルドレシピ」は、犬の本質に着目して作られた、高たんぱく&穀物を使用していないフードです。

この記事では、ワイルドレシピのドッグフードについて獣医師目線で解説します。ドッグフード選びで悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

ワイルドレシピの特徴

ワイルドレシピの特徴は以下の5つです。

  • 高たんぱくでグレインフリーの総合栄養食
  • 高品質な肉や魚を第一原料に使用
  • 良質な乾燥ミールを使用
  • 超小型犬~小型犬用に作られた小粒タイプ
  • 合成の酸化防止剤・着色料不使用

それぞれ詳しくみていきましょう。

高たんぱくでグレインフリーの総合栄養食

犬の身体は肉食動物に近い構造です。肉を切り裂くための尖った歯を持ち、ほとんど咀嚼(そしゃく)しないで飲み込みます。

また、一度に多くの食べ物を貯めることができる大きな胃や短い消化管など、ルーツだとされるオオカミの特徴をそのまま引き継いでいるといわれています。

さらに、犬の唾液中には炭水化物を分解するアミラーゼがほとんど含まれていないため、消化のメインは胃の中で行われる肉や骨、脂肪の消化です。

食物の腸の滞留時間は、人間が30時間~数日と長時間であるのに対し、犬は12~30時間と短く、繊維質の多いものの消化は不得意です。

ワイルドレシピは、こうした犬の特性に着目して作られており、高品質な肉や魚などを使用した高たんぱく・グレインフリーの総合栄養食です。

グレインフリーとは

ペットフードにおけるグレインフリー(穀物不使用)とは、イネ科の植物である小麦、大麦、米、トウモロコシなどを使用しないという考え方が一般的です。

総合栄養食とは

毎日の主要な食事として給与することを目的として、そのフードと水だけで健康を維持できるように栄養的にバランスがとれたフードです。

高品質な肉や魚を第一原料に使用

ペットフードのラベルに記載されている原材料の表示は、多く使用されている順(重量が多い順)に記載されています。第一主原料とは、原材料の表示の中で最初に記載されている原材料です。

ワイルドレシピは、肉や魚を第一原料にふんだんに使用し、素材本来のおいしさを封じ込める独自の製法で作られています。

さらに、生後8か月齢までの子犬用はターキー、生後8か月齢以上の成犬用はターキー、チキン、サーモン、ビーフ、ラムの5つの素材からから選択できるため、食べムラの多い愛犬でも飽きずにおいしく食べられるでしょう。

良質な乾燥ミールを使用

ミールとは原料を粉末にしたものです。原料を乾燥して粉末にするメリットは、水分を多く含む生の肉や魚と比較すると同じ重量でも栄養価が高くなる、保存や持ち運びが容易になることです。

ミールには、副産物(※1)ミール、大豆ミール、コーンミールなどさまざまな種類があります。

ワイルドレシピに使用されている乾燥ミールは、高品質なチキンミールやフィッシュミールを使用し、おいしさや栄養のバランスにも配慮しています。

※1 副産物:食用の家畜・鶏などのうち肉以外の部分のこと。肝臓、心臓などの内臓や骨、血液、頭、足、食用以外の臓器など。

超小型犬~小型犬用に作られた小粒タイプ

日本では超小型犬や小型犬の飼育頭数が圧倒的に多いというデータがあります。ワイルドレシピは、顎や口が小さい超小型犬や小型犬が食べやすいように小粒設計で作られています。

合成の酸化防止剤・着色料不使用

ドライフードは長期保存を前提に作られているため、油脂類の品質低下を防ぐために酸化防止剤の添加が必要です。

日本の法律では、発がん性が疑われる合成酸化防止剤であるエトキシキン、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)は、基準値以下でのペットフードでの使用が認められています。

また、見た目を良くするという目的で発がん性が疑われる合成着色料が、人間の食品をはじめペットフードにも多く使われています。

ワイルドレシピはこのような合成添加物を使用せず、ミックストコフェロール(※2)、ローズマリー抽出物などの自然由来の酸化防止剤を使用したフードです。

※2 ミックストコフェロール:ビタミンEのことをトコフェロールといい、トコフェロールは化学構造の違う4種類が存在する。天然の食品から精製すると4種類の混合(ミックス)となるため、ミックストコフェロールと呼ばれる。

参考:環境省HP ペットフード安全法 規格基準等

ワイルドレシピの種類と口コミ・評判

ワイルドレシピには、子犬用はターキー、成犬用はターキー、チキン、サーモン、ビーフ、ラムの5種類があります。ペッツイートでは、それぞれの特徴と獣医師の口コミを掲載していますので、ぜひ参考にしてください。

ワイルド レシピ 超小型犬~小型犬用 [子犬用] ターキー

ポイント:
子犬、グレインフリー

愛らしく、大切な家族の一員である超小型犬や小型犬も、祖先は肉食です。「ワイルド レシピ 超小型犬~小型犬用 [子犬用] ターキー」は、愛犬の祖先の食事に着目し、愛犬が本能的に求める高たんぱくで穀物を使わない食事を、ターキー(肉)をはじめとする厳選自然素材で実現した子犬用のドッグフードです。

高たんぱくに作られた食事が、超小型犬〜小型犬の筋肉の維持をサポートします。また、原材料は穀物を使用せず(グレインフリー)で、消化性に優れた高品質なヒヨコマメやポテトを使用し、穀物の消化が苦手な愛犬の健康維持と消化吸収に配慮しています。

ワイルド レシピ 超小型犬~小型犬用 [成犬用] ターキー

ポイント:
成犬、グレインフリー

愛らしく、大切な家族の一員である超小型犬や小型犬も、祖先は肉食です。「ワイルド レシピ 超小型犬~小型犬用 [成犬用] ターキー」は、愛犬の祖先の食事に着目し、愛犬が本能的に求める高たんぱくで穀物を使わない食事を、ターキー(肉)をはじめとする厳選自然素材で実現した成犬用のドッグフードです。

高たんぱくに作られた食事が、超小型犬〜小型犬の筋肉の維持をサポートします。また、原材料は穀物を使用せず(グレインフリー)で、消化性に優れた高品質なヒヨコマメやポテトを使用し、穀物の消化が苦手な愛犬の健康維持と消化吸収に配慮しています。

ワイルド レシピ 超小型犬~小型犬用 [成犬用] チキン

ポイント:
成犬、グレインフリー

愛らしく、大切な家族の一員である超小型犬や小型犬も、祖先は肉食です。「ワイルド レシピ 超小型犬~小型犬用 [成犬用] チキン」は、愛犬の祖先の食事に着目し、愛犬が本能的に求める高たんぱくで穀物を使わない食事を、チキン(肉)をはじめとする厳選自然素材で実現した成犬用のドッグフードです。

高たんぱくに作られた食事が、超小型犬〜小型犬の筋肉の維持をサポートします。また、原材料は穀物を使用せず(グレインフリー)で、消化性に優れた高品質なヒヨコマメやポテトを使用し、穀物の消化が苦手な愛犬の健康維持と消化吸収に配慮しています。

ワイルド レシピ 超小型犬~小型犬用 [成犬用] サーモン

ポイント:
成犬、グレインフリー

愛らしく、大切な家族の一員である超小型犬や小型犬も、祖先は肉食です。「ワイルドレシピ 超小型犬~小型犬用 [成犬用] サーモン」は、愛犬の祖先の食事に着目し、愛犬が本能的に求める高たんぱくで穀物を使わない食事を、サーモン(すり身)をはじめとする厳選自然素材で実現した成犬用のドッグフードです。

高たんぱくに作られた食事が、超小型犬〜小型犬の筋肉の維持をサポートします。また、原材料は穀物を使用せず(グレインフリー)で、消化性に優れた高品質なヒヨコマメやポテトを使用し、穀物の消化が苦手な愛犬の健康維持と消化吸収に配慮しています。

ワイルド レシピ 超小型犬~小型犬用 [成犬用] ビーフ

ポイント:
成犬、グレインフリー

愛らしく、大切な家族の一員である超小型犬や小型犬も、祖先は肉食です。「ワイルド レシピ 超小型犬~小型犬用 [成犬用] ビーフ」は、愛犬の祖先の食事に着目し、愛犬が本能的に求める高たんぱくで穀物を使わない食事を、ビーフ(肉)をはじめとする厳選自然素材で実現した成犬用のドッグフードです。

高たんぱくに作られた食事が、超小型犬〜小型犬の筋肉の維持をサポートします。また、原材料は穀物を使用せず(グレインフリー)で、消化性に優れた高品質なヒヨコマメやポテトを使用し、穀物の消化が苦手な愛犬の健康維持と消化吸収に配慮しています。

ワイルド レシピ 超小型犬~小型犬用 [成犬用] ラム

ポイント:
成犬、グレインフリー

愛らしく、大切な家族の一員である超小型犬や小型犬も、祖先は肉食です。「ワイルド レシピ 超小型犬~小型犬用 [成犬用] ラム」は、愛犬の祖先の食事に着目し、愛犬が本能的に求める高たんぱくで穀物を使わない食事を、ラム(肉)をはじめとする厳選自然素材で実現した成犬用のドッグフードです。

高たんぱくに作られた食事が、超小型犬〜小型犬の筋肉の維持をサポートします。また、原材料は穀物を使用せず(グレインフリー)で、消化性に優れた高品質なヒヨコマメやポテトを使用し、穀物の消化が苦手な愛犬の健康維持と消化吸収に配慮しています。

ワイルドレシピの良い点

ワイルドレシピのドッグフードを与えるメリットを紹介します。

高たんぱくのドッグフード

ワイルドレシピは、肉や魚を第一原料に使用し、25~34%以上と高たんぱくのドッグフードです。

たんぱく質は犬の食事の中で最も大切な栄養素で、筋肉をはじめ皮膚・骨・爪・血液・酵素・ホルモンなど身体を作る栄養素として重要な役割を担っています。

とくに、筋肉量の低下は免疫力の低下につながるため、良質なたんぱく質を摂ることが大切です。たんぱく源には動物性食品と植物性食品がありますが、消化吸収率が高いのは動物性食品で、少量で必要な栄養素の確保が可能です。

また、肉や魚などの動物性食品には、体内で合成できないため食事から摂る必要がある必須アミノ酸がバランス良く含まれています。

嗜好性が高い

ワイルドレシピは、前述した第一原料の肉や魚と乾燥ミールの組み合わせ以外にも、素材によってレバー、心臓・腎臓など組み合わせるなど、独自のブレンド方法により嗜好性が高いドッグフードです。

酸化防止のために特殊な加工をして窒素封入するというパッケージも、ドッグフードのおいしさを損なわないためのポイントといえるでしょう。

5つの素材が選べるためタンパク源のローテーションが可能

5種類の素材(ターキー、チキン、サーモン、ビーフ、ラム)から選べるメリットは、食が細い、食べムラがある、同じフードだと飽きてしまうといった「食のこだわり」を解決できることだけではありません。

たんぱく質源は、摂取した食事に対する有害な反応を引き起こす原因のひとつです。

ワイルドレシピは、単一のたんぱく源で作られたドッグフードではありませんが、異なる素材のワイルドレシピをローテーションすることで、皮膚症状や消化器症状などの食物有害反応の軽減にも役に立つ可能性があります。

素材によってカロリーが違うため体重管理に活用できる

ワイルドレシピのカロリーは素材によって異なり、もっともカロリーが低いラムと、もっともカロリーが高いサーモンでは100gあたり15kcalの違いがあります。

大きな差とはいえないかもしれませんが、お散歩時間が少し短くなるだけでも体重が増えてしまう超小型犬や小型犬には体重に影響する可能性があります。

真夏など運動不足になりがちな時期にはラムやビーフを、少し体重を増やしたいときはサーモンを与えるなど、体重管理に活用する方法もおすすめです。

タイプ100gあたりのカロリー
子犬用(ターキー)約380 kcal
成犬用(ターキー)約375 kcal
成犬用(チキン)約375 kcal
成犬用(サーモン)約380 kcal
成犬用(ビーフ)約370 kcal
成犬用(ラム)約365 kcal

※メーカーによりワイルドレシピの内容に変更がある場合があります

参考:WILD RECIPE(ワイルド レシピ)™|ドッグフード|Nutro™

ワイルドレシピの気をつけるべき点

一方で、ワイルドレシピには注意すべき点もあります。

腎臓病などでたんぱく質を制限している場合は注意が必要

ワイルドレシピのコンセプトは「肉食動物の祖先が食べていた食事」で、たんぱく質が一般的なドッグフードよりも多く含まれています。

たんぱく質は犬にとって非常に重要な栄養素のひとつですが、腎疾患を患っている場合は、ある程度たんぱく質を制限しなければいけません。

また、腎疾患以外にも、愛犬に持病がある場合はワイルドレシピを与える前にかかりつけの動物病院で相談することをおすすめします。

ワイルドレシピに限らずすべてのドッグフードにいえることですが、犬の消化器は食べ物に慣れるまでに時間がかかります。

いきなり今まで食べていたフードからワイルドレシピに切り替えると、下痢や嘔吐などの症状がみられる可能性があるため、1週間から10日ほど時間をかけて少しずつ切り替えていきましょう。

並行輸入品と正規品がある

現在ではインターネットで簡単にドッグフードを購入できます。しかし、ニュートロの公式サイトのQ&Aに「正規品と並行輸入品は何が違うか」という質問があることから、国内で正規品以外の並行輸入品が販売されていることが予想されます。

上記の質問の回答は、以下のとおりです。

  • 正規品は日本で販売することを前提とした生産・輸送・品質管理を行っている
  • 並行品は日本での販売を前提としていないため、何か品質に影響を与えるような問題が発生した場合等の責任は負いかねる

メーカーが推奨している購入場所は、ニュートロ製品の取り扱いがあるペットショップ(ペットの専門店)やニュートロ公式通販などの正規品販売店です。

「並行輸入品は品質が悪い」とは一概にいえませんが、品質管理がしっかりした正規品を選んだほうが安心です。

【まとめ】ワイルドレシピは高品質でアレルギー対策にもおすすめ

ニュートロのワイルドレシピは、超小型犬から小型犬のための高品質な総合栄養食のドッグフードです。第一原料が高品質なターキー、チキン、サーモン、ビーフ、ラムの5種類から選べて、食にこだわりがある愛犬にもおすすめできます。

グレインフリーのドッグフードのため、多くのドッグフードに含まれているイネ科の穀物にアレルギー症状や消化器症状があらわれる愛犬に試してみるのもよいでしょう。

なお、購入する際にはニュートロ製品の取り扱いがあるペットショップ(ペット専門店)やニュートロ公式通販などの正規品販売店を選びましょう。

ABOUT ME
大熊 真穂
獣医師。現在複数の動物病院で臨床獣医師として勤務しながら 専門知識や経験を活かして各種メディアや個人サイトでライターとして情報を発信している。
ライフワークは「ペットと飼い主様がより元気で幸せに過ごすお手伝いをする」こと。
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